こんにちは。愛知県で事務所や倉庫、店舗、介護・福祉施設、クリニックなどの大規模木造建築をご提案している、高杉建設株式会社「コス木あいち~大規模木造建築~」です。
建物の新築をご相談いただいていると、「この規模でも木造で建てられますか?」「鉄骨造と比べると、実際どちらが安いのでしょうか?」という話がよく出てきます。
住宅なら木造を思い浮かべる方が多いと思いますが、事務所や倉庫、店舗、工場となると、最初から鉄骨造を前提に考えている方も少なくありません。
ただ、実際の計画ではそう単純ではありません。
建物の用途、必要な広さ、階数、柱の間隔、防火上の条件、地盤、設備、将来の使い方まで整理していくと、木造が十分に選択肢になる計画があります。
そして事業用建築で大切なのは、「木造か鉄骨造か」を先に決めることではなく、その建物にどこまでお金をかける必要があるのかを見極めることです。
今回は、愛知県で非住宅建築を計画するときに木造をどう考えればよいのか、建築費や構造、減価償却、土地、建築会社選びまで、現場で実際に検討する順番に近い形でお話しします。



目次
愛知県の事業用建築でも木造を検討できる
「木造でどこまで建てられるのですか?」と聞かれることがあります。
これは、かなり大事な質問です。
現在は木造だから住宅程度の規模しか建てられないというわけではありません。条件を整理すれば、事務所、店舗、介護・福祉施設、クリニック、倉庫、工場、宿泊施設、共同住宅など、さまざまな非住宅用途で木造を検討できます。
一方で、「木造で建てられる」と「木造にしたほうがよい」は別の話です。
たとえば工場で、大型設備を設置するために非常に大きな無柱空間が必要だったり、重量物を扱ったり、特殊な生産設備を建物と一体で計画したりする場合には、鉄骨造のほうが計画しやすいことがあります。
反対に、事務所、福祉施設、クリニック、店舗、比較的小規模から中規模の倉庫などでは、必要なスパンを整理すると木造で無理なく計画できる場合があります。
現場で怖いのは、「木造は安いらしいから木造」「工場だから鉄骨」と最初から構造を固定してしまうことです。
構造を先に決めると、その構造に建物を合わせる計画になってしまいます。
先に考えたいのは、そこで何をするのか、何人が働くのか、どれくらいの空間が必要なのか、将来どのように使いたいのかという部分です。
その条件を整理してから構造を比較したほうが、余計な建築費をかけずに済みます。
木造にすると建築費を抑えやすいのはなぜか
木造建築をご検討される企業様から、やはり一番多く聞かれるのが建築費についてです。
ただ、「木の値段が安いから建物も安い」というほど単純な話ではありません。
実際の建築費は、構造材だけで決まりません。
- 基礎工事
- 地盤改良
- 外壁・屋根
- サッシ
- 内装
- 電気設備
- 給排水設備
- 空調・換気設備
- 消防設備
- 造成・外構工事
こうした工事をすべて積み上げて、最終的な事業費になります。
木造でコストを抑えやすい理由の一つは、建物そのものを軽くできることです。
建物が軽くなれば、条件によっては基礎に求められる負担を小さくでき、地盤改良についても有利になる可能性があります。基礎コンクリートや鉄筋、掘削、残土処分などは目立ちにくい部分ですが、規模が大きくなるほど金額に影響します。
また、一般流通材や規格化された部材をうまく利用できる計画では、材料調達や施工の合理化も期待できます。
ここで注意したいのが、木造にすればどんな建物でも必ず安くなるわけではないことです。
特殊な形状、大きすぎるスパン、複雑な屋根、過剰な意匠、特殊設備などが増えれば、木造でも当然コストは上がります。
たとえば「木を使った建物だから」と構造材を大量に現しにし、デザイン性の高い特注材や仕上げを増やせば、当初期待していたコストメリットが小さくなることがあります。
木造の価格メリットを生かすなら、木を使うことより、木造に向いた建物を設計することが重要です。
鉄骨造と木造は坪単価だけで比較しない
見積もりを比較するとき、「坪いくらですか?」という話になることがあります。
もちろん坪単価は予算感を見るうえでは便利ですが、事業用建築では坪単価だけを比べると判断を間違えることがあります。
同じ300坪でも、何が見積もりに含まれているかで金額は大きく違うからです。
たとえば、本体工事だけの坪単価と、電気・空調・給排水設備まで含んだ坪単価を比較しても意味がありません。
さらに、外構、造成、地盤改良、上下水道の引き込み、受変電設備、消防設備などが別途になっていることもあります。
「A社のほうが坪単価が安かったので決めたものの、後から別途工事が追加されて、結局予算を超えてしまった」というのは避けたいところです。
私たちが事業用建築で重視しているのは、坪単価だけではなく総事業費です。
土地を取得するのであれば土地代もありますし、造成が必要なら造成費、既存建物があれば解体費も必要です。
さらに事務所なら家具や通信設備、工場なら生産設備、介護施設なら厨房や介護設備などもあります。
建物本体が予算内に収まっても、開業時点で資金が足りなくなれば意味がありません。
「建物はいくらか」ではなく、「使い始めるまでに総額いくら必要か」まで確認する。
これが実務ではかなり重要です。
事務所・店舗・福祉施設・工場・倉庫では考え方が違う
同じ木造でも、用途によってお金をかける場所は変わります。
事務所・オフィスの場合
事務所は木造との相性を検討しやすい用途の一つです。
社員数、会議室数、執務スペース、休憩室などから必要面積を比較的整理しやすく、極端な大空間が不要なら構造計画もまとめやすくなります。
ただし、建築費を削ることだけを考えて窓や断熱、空調計画を後回しにすると、完成後の快適性に影響します。
事務所は毎日長時間使う建物です。初期費用だけでなく、冷暖房費や働きやすさまで含めて仕様を決める必要があります。
店舗の場合
店舗では建物本体以上に、内装や厨房、空調、看板、外構などに予算が動きやすくなります。
そのため建築本体に予算を使いすぎると、肝心の店舗づくりにお金を回せなくなることがあります。
木造で建物側の費用を合理化しながら、来店客から見える場所にはきちんと予算をかける。この配分が重要です。
介護・福祉施設の場合
介護・福祉施設では、居室数だけで建築費を考えることはできません。
浴室、厨房、スタッフルーム、相談室、廊下、共用スペース、消防設備などが必要になり、設備費の割合も大きくなります。
また、職員の動線が悪いと毎日の業務負担につながります。
建築費を数百万円抑えても、使いにくい施設になり、その状態が何十年も続くのであれば事業として得策とはいえません。
コストを落とす場所と、落としてはいけない場所を分ける必要があります。
工場・倉庫の場合
工場や倉庫では、まず必要な柱間隔と天井高さを確認します。
フォークリフトの動線、ラック配置、トラックの出入り、搬入口、生産設備などを考えると、建物だけでは判断できないためです。
建物を先に設計してから設備を入れようとして、「柱が邪魔になる」「搬入口が足りない」となれば、設計変更によって費用も工期も増えます。
特に工場・倉庫は、建築計画と事業動線を同時に考えることがコストダウンにつながります。
事務所24年・倉庫15年という法定耐用年数も確認する
事業用建築で木造を検討するとき、建築費とあわせて確認していただきたいのが減価償却です。
建物は取得した年に全額を経費として処理するのではなく、税務上定められた耐用年数に応じて減価償却していくのが基本です。
木造または合成樹脂造の建物については、用途によって法定耐用年数が異なります。
- 事務所用:24年
- 倉庫用:15年
この違いは、建築後の資金計画を考えるうえで見逃せません。
特に倉庫は法定耐用年数が比較的短いため、建物への投資額を一定期間で償却していくという観点では、事業計画上のメリットが出るケースがあります。
つまり木造を検討する理由は、建築時の初期投資だけではありません。
初期建築費を抑えながら、法定耐用年数に応じて減価償却を進められることは、事業用木造建築を検討する際の重要なポイントです。
利益が出ている法人で新しい事務所や倉庫への設備投資を考えている場合には、減価償却費が損益や税負担にどう影響するかまでシミュレーションしておくと、投資判断がしやすくなります。
ただし、「耐用年数が短い=その分だけ必ず節税になる」という意味ではありません。
取得時期や建物価格、付属設備の区分、法人の利益状況などによって実際の税務効果は変わります。また、会計上の耐用年数や実際に建物を使用できる年数とも別の考え方です。
建築会社から建築費の情報を確認しつつ、具体的な減価償却や税務処理については税理士などの専門家と相談しておくのが安心です。
土地によって建築費が大きく変わることがある
建築の相談をしていると、建物の仕様ばかりに目が向きがちですが、実際には土地条件が予算にかなり影響します。
同じ建物を建てても、敷地が違えば総事業費は変わります。
たとえば土地が周囲の道路より低ければ盛土が必要になることがあります。高低差があれば擁壁が必要になることもあります。
地盤が弱ければ地盤改良費が発生しますし、上下水道が敷地まで来ていなければ引き込み工事も必要です。
工場や倉庫では大型車両が出入りするため、道路幅員や乗り入れ位置も確認しなければなりません。
安い土地を購入したものの、造成やインフラ整備に大きな費用がかかり、結果として高くつくケースもあります。
そのため土地をこれから取得する場合は、購入前に建築会社へ相談しておく方法もあります。
「この土地に希望する建物が入るか」だけではなく、「この土地なら建物以外に何のお金が必要か」まで見ることがポイントです。
特に愛知県では、市街地、郊外の幹線道路沿い、工業地域、農地に近いエリアなどで敷地条件が大きく異なります。
土地価格だけで決めず、建築後の車両動線や駐車場まで含めて確認しておきたいところです。
木造でコストを抑えるなら設計段階が重要
建築費を抑えたいというご相談をいただいたとき、仕上材を安いものへ変更する方法だけを考えることはありません。
実は、もっと早い段階で決まってしまうコストがあります。
建物の形です。
凹凸が多い建物は外壁面積が増えます。屋根形状が複雑になれば屋根工事も増えます。廊下が長ければ、事業に直接使わない部分にも建築費がかかります。
同じ延床面積でも、プランによって必要な工事量は変わります。
たとえば300坪必要だと思っていた建物でも、動線を整理することで280坪で同じ機能を確保できるのであれば、20坪分の建築費だけでなく、空調、照明、清掃、将来の修繕費まで減らせる可能性があります。
反対に、安くするために必要面積まで削ると、完成後に収納不足や作業スペース不足が発生します。
倉庫で保管量が足りず、数年後に外部倉庫を借りることになれば、本末転倒です。
「面積を減らす」のではなく、「無駄な面積を減らす」。ここを間違えないことが大切です。
また、構造的に無理のない柱配置やスパンにすることも重要です。
木造なのに鉄骨造と同じ感覚で非常に大きなスパンを要求すると、梁や接合部が特殊になり、木造のコストメリットを生かしにくくなる場合があります。
構造ごとの得意な寸法やつくり方を理解したうえで設計することが、結果として建築費を抑える近道になります。
愛知県で木造建築を相談する会社をどう選ぶか
ここまで読んで、「では、どこに相談すればいいのか」と思われる方もいると思います。
非住宅木造を検討する場合、住宅を建てている会社ならどこでも同じ、というわけではありません。
事務所、店舗、福祉施設、クリニック、工場、倉庫などでは、住宅とは確認するポイントが変わります。
建築基準法上の条件だけでなく、消防、設備、事業動線、駐車場、将来の増築、メンテナンスなども関係するためです。
相談するときには、次のような点を確認してみてください。
- 希望する用途の建物について相談できるか
- 木造だけを押すのではなく条件に合わせて判断してくれるか
- 建物本体以外の費用まで説明してくれるか
- 地盤や造成、外構まで含めて検討できるか
- 設備や業務動線について相談できるか
- 見積もりに含まれる工事と含まれない工事が明確か
- 完成後のメンテナンスについて相談できるか
特に大切なのは、最初から「この商品なら坪○万円です」と決めつけるのではなく、事業内容を聞いたうえで計画を組み立ててくれるかどうかです。
事業用建築は一棟ごとに条件が違います。
たとえば同じ倉庫でも、商品を保管するだけなのか、フォークリフトが走るのか、冷蔵設備が必要なのかで仕様はまったく変わります。
同じ事務所でも、10人の会社と100人の会社では設備も動線も違います。
見積もりの金額だけを見て会社を選ぶと、こうした部分が抜けてしまうことがあります。
安い見積もりを出す会社ではなく、なぜその金額になるのかを説明できる会社か。
ここはぜひ確認していただきたいポイントです。
建築費だけではなく事業全体から考える
高杉建設株式会社「コス木あいち~大規模木造建築~」では、愛知県を中心に、大規模木造による事務所、倉庫・工場、介護・福祉施設、クリニック・診療所、店舗、賃貸住宅などの建築をご提案しています。
私たちが大切にしているのは、単純に「鉄骨造より木造のほうがいいですよ」とおすすめすることではありません。
まずお客様がどのような事業をされるのか、必要な面積はどれくらいか、どのような設備が必要なのか、土地は決まっているのか、そして予算をどの程度で考えているのかを整理します。
建物は完成した日がゴールではありません。
事務所なら社員の方が毎日働きます。店舗ならお客様を迎えます。倉庫なら商品が出入りし、工場なら設備が稼働します。福祉施設なら利用者様と職員の方が長い時間を過ごします。
そのため、建築時に数百万円安くすることだけではなく、建てた後に無理なく使い続けられるかまで考える必要があります。
一方で、必要以上に豪華な建物にして事業の初期投資を膨らませる必要もありません。
必要な性能にはきちんとお金をかけ、事業に影響しない部分は合理化する。
このバランスが、事業用建築ではとても重要だと考えています。
「鉄骨造で見積もりを取ったけれど予算が合わない」
「木造に変更すると、どのくらい計画が変わるのか知りたい」
「土地はあるが、どれくらいの規模の建物を建てられるかわからない」
「事務所や倉庫を建てたいが、そもそも予算をいくら見ておけばいいかわからない」
こうした段階でも問題ありません。
むしろ、プランが完全に固まる前のほうが、構造や面積、仕様を調整する余地があります。
建築費が高くなってから仕上げを削るより、最初から予算に合う建物の形を考えたほうが、使い勝手を犠牲にせずコストを調整しやすくなります。
愛知県で事務所、店舗、介護・福祉施設、クリニック、工場、倉庫などを計画されている方は、鉄骨造だけに絞らず、大規模木造も一度比較してみてください。
建築費、工期、基礎、地盤、断熱性、減価償却、将来の使い方まで並べてみると、自社に合った選択肢が見えてきます。
高杉建設株式会社「コス木あいち~大規模木造建築~」では、基本構想から設計、見積もり、施工、完成後のアフターフォローまで、建築計画を一緒に整理しています。
「木造で建てるといくらになるのか、まず比較してみたい」という段階から、お気軽にご相談ください。








